▼テックプロジェクトサービス株式会社 Dさん (ブラジル出身)
TEC Project Services Corporation 設計本部 設備設計部(機器)(2025年4月入社)
一から学び、日々と知識を増やしています
~終わりのない学び~
Dさんの経歴:
ブラジルの大学で航空宇宙工学専攻。航空機・ロケットの設計を学び、卒業後は2年間航空宇宙業界で勤務。研究開発に携わり、
来日し留学。日本の大学院で工学専攻。新幹線の衝撃波を研究。2025年4月にTPS入社
- 入社後約4か月経ちましたね。これまでどのようなことをしてきましたか?
航空宇宙業界からプラントエンジニアリングの業界に入り、あまり分かっていなかったので、研修で一から勉強しました。社会人としての振る舞いと、仕事に関することを勉強しています。
具体的には、人間関係(チームビルディングの研修)や、専門知識の研修を受けています。 8月からOJTで、医薬プラントの研修を受けているところです。
ー研修はどのようなことをしますか?
最初の1か月は、社会人としての集合研修があり、その後は専門知識の研修でした。その研修を受けながら、今はアドバイザーの下でオン・ジョブ・トレーニング(OJT)を受けています。同時に何種類か、並行して研修があります。
今の研修としては、各部門(プロセス・機器・配管・電気・建築エンジニア)の先輩の講義を受けます。
実務の内容や、実際に経験してきたことを共有してもらう内容です。その上で、講義で受けた説明以上の内容で課題が出ることもあるので、アドバイザーや他部門の先輩に相談しながら課題を解いていきます。OJTでは、実際の仕事に関わる課題が出ます。アドバイザーがおり、相談しながらしています。機器を設計する際に、据え付けに関わることだけではなく、適合評価もしなければならないし、試運転時の評価項目の書類も作ります。
- 沢山の研修もあり、一から学んでいるのですね。以前のお仕事との大きな違いは何でしょうか。
前の仕事は、極超音速機の研究開発で、一つのことに焦点を当てて、ずっと考え続けて、新しいものを開発していました。今は全体的な観点をもって、規模の大きなプラントを設計してお客様へ提供するので、そこは大きな違いです。次々と新しいことが出てきて楽しいです。それぞれ奥が深いと思います。
- 反対に、以前のお仕事と共通する部分はありますか?
厳しい環境での設計、という意味では共通しています。航空宇宙業界では、重大な事故につながるためミスは許されない。医薬プラントも同じ。命にかかわるので、適性に合うものかどうかを考えないといけません。医薬プラントに使う機器は、適合基準を満たしているものでないとプラント設備の機器として採用できないんです。
ーDさんは、就活活動していた時はどのような部分を重要視していましたか?
長く続けられる仕事をしたいと思っていました。また、学びが多い場で働きたい、というのもポイントでした。
就職活動を始めたばかりの頃は、航空宇宙業界を志望していました。しかし、就職活動を行っていく中で、防衛の仕事もあり日本人でなければ難しいのではと考えるようになりました。
また、航空宇宙業界の場合、ベンチャー企業もありましたが、安定性を求めていたこともあり選択肢から外しました。仕事の内容としては、ものの効率化をして、自然や環境にやさしい技術開発に興味を持ちました。そのため、発電と建設業界に焦点を当てました。外部へ大きな影響を与えられるのは製造プロセスだと考えるようになり、就職活動を進め、TPSに入社しました。
- 医薬プラントのプロジェクトでは、何名くらいで働くのですか。また、機器エンジニア以外の方とは、どのように関わりますか?
案件によりますが、関わっているプロジェクトでは、機器設計の担当は6名です。実際にプロジェクトに入るのは来年なので、(今は少しずつ入っていっている状況)
全体が見えているわけではないので分からないことも多いですが。
機器設計だからと言って、機器設計者としての知識だけを深めていけばいいというわけではありません。
電気設計や配置配管設計とのやり取りが頻繁にあります。配管と繋ぐノズルの配置を教えてもらったり電気負荷や重量を共有したりしますね。
ープラントエンジニアの仕事の流れとは
まず、プロセス設計がプラントの全体の流れを決めます。それを実現するために、各設計部門が情報を照らし合わせながら設計をします。
機器設計の場合は、やりたいことを実現するために、どの機器が必要なのか、仕様はどのようなものがいいのかを考えながら選定します。
電気計装のエンジニアが、センサーを選定するのですが、センサーは機器に取り付けるため、社内で電気計装エンジニアとも話します。
ー以前の仕事や、大学・大学院で学んだ機電系の知識を生かせると感じる場面はありますか。
たくさんあります。ベンダーさん(メーカーなど)と話をするときに、機器の作動原理が分からないと有意義なコミュニケーションができません。流体力学や、構造力学など、大学時代に勉強したものを活かしています。機器を見て、どのように動くのか、また性能についても
理解することが必要です。
また、実務的な部分だと、機器が必要になるときは、ベンダーさんのカタログの中にはないこともあります。
その際は、カタログにある機器を基にカスタマイズを依頼することもあります。依頼するためにも、機電系の知識がないと妥当な変更の提案や要望を出すことはできません。さらに、熱交換器のように、基本的に一から設計してもらう機器もあります。最終的に、こちらからの要求をもとに設計をするのはベンダーさん(メーカーなど)ですが、無理な要求をしてしまうと話が進まなくなってしまいますから。どこまでお願いができるかの判断をするにも、機電系の知識は必要です。
ー入社後、自身の変化はありますか?
あります。入社前の大学院の研究や、その前の仕事経験では、自分で調べて知見を深めていくことに焦点を当てていました。
でも、入社後は、なるべく早く周りに相談するなど、積極的に動きながら自分の知識を増やしていくスタイルに変わりました。
毎日新しいものを学んでいく必要があるからです。
- テックプロジェクトサービスの魅力は何ですか。
一つは技術力。医薬プラントの技術にノウハウがあるところだと思います。医薬プラントは、どのエンジニアリング会社でもできるわけではありません。そこが強みと魅力だと思います。
また、デュアルユースプラントと言って、普段は通常の医薬品を作りながら、有事の時にはワクチン製造ができるように設備を切り替える技術があるのですが、この技術を持っていることもポイントです。
また、3~5年スパンでプロジェクトの過程全体が見られて、平行に多数のプロジェクトに関わっていけるのも、新しいことが待っていて楽しいです
ー今後やってみたいこと・取り組んでみたいことはありますか?
今まさに始めたばかりなのですが、社内でDXが進んでおり、機器設計部内でプログラム開発の取り組み中です。先輩社員が携わっていて、自分も関われることになりました。これから本格的にスタートしていきます。Pythonで、今まで手動で行っていた計算を自動化し、設計の最適化を実現できる仕組みを作ります。
プロジェクト全体に貢献できると考えています。
- テックプロジェクトサービスへの応募を考えている留学生にメッセージをお願いします。
わたしは機械系の専攻と経歴だったので、入社前は、TPSの中の仕事では機器設計のエンジニアが向いていると思っていました。反対にプロセス設計は化学工学なので、自分は学んだこともないし、向いていないと思っていました。でも実際に入社をすると、自分がこれまで勉強してきた専門分野以外のこともたくさん学びます。自分の専攻分野だけに留まらず、幅広く好奇心を持っている人と一緒に働きたいと思います。
勉強の仕方も、これまでの勉強の経験が生かせますよ。どのような専攻分野でも、どのようなロジックで考えに至ったのかが重要ですから。ぜひ一緒に働きましょう!
日時:2025年9月11日
場所:テックプロジェクトサービス本社
インタビュアー:ASIA Link 相馬
記事編集・構成:ASIA Link 相馬
写真撮影:小川
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